介護施設では、施設内の温度管理もスタッフの仕事の1つです。高齢者が入居する施設などで温度管理をする場合、3つのポイントに気を配る必要があります。1つ目のポイントが、居室と廊下やロビーなどの共有部分の温度差を5度以内にコントロールすることです。高齢者にとって、施設内を移動する際に感じる温度差が、大きなストレスになるといわれています。夏や冬などは、介護施設でも暖房・冷房を使用する機会が増えるため、室温のコントロールには特に注意しなければなりません。
温度管理の2つ目のポイントは、室内の位置によって生じる温度差を3度以内に抑えることです。暖房がきいた室内では、頭がある位置の温度のほうが足元の温度よりも高くなるケースがあります。このような上下の温度差が大きい場合も、身体的なストレスを感じるケースが多いです。室内の位置によって温度が違うと、どのような体勢で過ごすかによって体感温度が変わってくることが考えられます。温度管理をする人は、立っている人や床に座っている人、車椅子の人などのさまざまな位置の温度をチェックしておくことが大切です。3つ目のポイントは、屋外と室内の温度差を7度以内にすることです。屋外のアクティビティをする場合、室温と外気の温度差もストレスになりかねません。アクティビティの予定があるときは、外気の温度も考慮して室温を設定するのが良い方法です。屋外の気温が大幅に下がる冬は、特に温度管理を徹底しましょう。